薬王堂気まぐれ通信使№854  2024-2-18
Yakuoudo Capricious Communications Satellite

2月18日の日曜日、天気もいいので初春の花を見に行きたくなりました。
芸備線を三次方面に進んでみることにしました。


国道54号線を三次方面に進む。


今の時期、野山で見れる花と言えばセツブンソウかマンサクの花くらいだろうと思いながら運転します。
セツブンソウが自生する箇所を目標に行くことにしました。
昨年も来たのですが今年はシカやイノシシの侵入を防ぐ鉄柵が張り巡らされていないようです。
案の定、山の斜面にはシカの糞が転がっています。
たしかこの辺りだと進むと三脚が一つ立ちかけられています。
先客がいるようです。
樹陰で見えませんでしたが初老の方が背をかがめてセツブンソウの花を撮影しておられます。


セツブンソウ


私に気が付いたその方が声をかけられます。

「何処からきんさったね?」
私:「広島からです!」
「ほうですか!春の花を見とると気分がええですの!」
・・・・
方言から地元の人のようです。
私もデジカメをかざして撮影を始めます。


セツブンソウ


かれこれ10分くらいが経過したでしょうか!
2~3メートル離れたその方が一息入れて近くの石に座られます。
その姿と所作がハッと昔の記憶を蘇らせました。

私:「もしかしてすがさんじゃ~ないですか?」
「ありゃ~!よしもとさんですかいの~!」
奇遇な出会いでした。
すがさんとは20年以上も前に野山を親しく歩き回った友人だったのです。
最後にご一緒したのは2003年8月15日に野呂山系でのホンゴウソウの撮影に連れて行ってもらった時でした。


ホンゴウソウ 雄花


20年以上も会っていなかったのでお互い髪の毛は白くなるし体形も変っていたので気が付きませんでした。
それにしてもこんな場所で!奇偶でもあるし!懐かしい出会いの一瞬でした!
しばらく昔話に花を咲かせました。


久しぶりでがんすの! お互い年をとりましたの!

私:「ところでマンサクは咲いとりませんか?」
「咲いとりますよ!わしもさきほど撮影してきたばかりじゃけ~連れて行ってあげましょう!」
いい一日でしたね。
マンサク黄色い花を見て何度もシャッターを切りました。


マンサクの花


辺りにはオオイヌノフグリシュンランシラカシベニシダツボスミレヤマイタチシダなどが見られます。

かつてすがさんとは宮島でモロコシソウを探して同行しましたね。


モロコシソウ


その他にも県北の山ミヤマツチトリモチの群生を見に行ったりカリガネソウオオヒキヨモギなど滅多に見られない植物を追い求めたものです。
特にホンゴウソウは爪楊枝くらいの幹にゴマ粒くらいの花が咲いて見事なものでした。
夏の暑い最中、虫メガネを片手に蚊に刺されながら撮影したものです。


虫メガネを通しながらマクロレンズでフラッシュ撮影、腰の蚊取り線香は必需品です。


後期高齢者の域に達した二人にとって大変いい一日でしたね。
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